書評

【書評】読みたいことを、書けばいい。(田中 泰延)

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読みたいことを、書けばいい。 人生が変わるシンプルな文章術

 

私の読書量は年間100冊ぐらいですが、
ここ半年の約50冊中で1番かな、というぐらい良かったです。

 

何を期待して読んだのか

私もブログで書評を書いたりしていますが、
ちょっとブログに悩んでいました。

何を書こうとか、
なぜ書こうとか、
誰に書こうとか。

○○な人に向けて、○○を書こう!
とか決めて書きはじめるんですが、
数記事書いたら飽きてしまっていました。

そんな中で、
『読みたいことを、書けばいい』というタイトルに惹かれて、
「あ、まぁそうかもな!」
と、何かしらのヒントを期待して読みました。

その結果、とても良かったわけです。 

 

ブログの文章は随筆

レポートや論文などは、課題解決や目的達成のものであり、
それは文章ではなく文書である。
読みたい人がいて、書きたい人がいる、それが文章で、随筆の分野である。
と解説されています。

つまり私のブログ記事は随筆だったということですね。
随筆なんて崇高に聞こえるものを書いていたのですか。(笑)

そしてさらに、

随筆とは、事象と心象が交わるところに生まれる文章

と著者は定義しています。

事象に偏って書けばジャーナリストや研究者になり、
心象に偏って書けば小説や詩人になる。

これはとても腑に落ちますね。

そして、著者が定義をしっかりと見据える理由は、
定義をしっかり持たないと、自分が何を書いているか忘れてしまうから。

著者は他にも、

趣味とは、手段が目的にすりかわったこと

と、趣味を定義しています。

好きだからついついやってしまうこと、
とか
空き時間にやること、
とか
そういったものを趣味と定義する人もいると思うのですが、
本来、何かを達成するために存在する手段自体が楽しくなって、
手段を続けてしまうのが趣味だという定義、
これも腑に落ちました。 

 

巨人の肩の上に乗ろう

巨人の肩に乗るという表現、
Google Scholar のトップページにも、
巨人の方の上に立つ
という表現がありますね。

巨人の肩に乗るor立つというのは、
先人の考えたことや調べたことを自分も吸収して、
その上で考察をしようということです。

恋愛についてだって、大昔に夏目漱石がひととおり書いている、
と著者は言ってます。(笑)

巨人の肩の上に乗るためにまずは一次情報に触れて、
その一次情報に立脚した文章を書くことが大切だと解説されています。
たしかに、現在情報発信で非常に人気のある精神科医樺沢紫苑先生も、
メンタリストDaigoさんも、
一次情報を多くインプットした上での情報発信ですね。

そして、一次情報に触れる方法として、図書館が提案されています。

図書館・・・まったく行っていなかったです。
ちょっと行ってみようかな。 

 

書くことは、たった一人のベンチャー起業

この言葉が、腑に落ちますね。
なんで腑に落ちるか考えてみたら、
書いた時に誰かに賛同を得られるかまったくわからなかったり、
書いている間は孤独だったり、
価値がないとみなされたり、
といった部分が、ベンチャー起業と似ているからでしょうかね。

自分が読みたいおもしろいものを一生懸命書いて、ネットにあげたが、誰も読まない、それはなたが有名人ではないから。

これね、そのとおりですよね。(笑)

でも、
よくブロガー界隈で言われる、

人の役に立つから書くんだ
とか、
ニーズがあるから書くんだ
とか、言われるじゃないですか。
とても、もっともらしく聞こえるので、
ニーズのある人に役に立つ記事を書こうと考えるわけですが、

その文章を最初に読むのは自分だから、自分がおもしろくないと書くこと自体が無駄になる

この一文が、
今の私を表していると思いました。

自分のために書いていなくて、自分がおもしろいと思っていないから、
書くこと自体が無駄になっているんですよね。

自分が時間をかけて書いて意味のある文章、
自分が楽しいと思える書く体験、
自分がおもしろいと思える完成度、
これをなくしてしまっては、
私は書くこと自体をやめてしまいます。。

とてもいい気づきを得ました。 

 

その他

この本を読むことで、
具体的に句読点の打ち方が上手くなったり、
改行のタイミングが上手くなったりなど、
そんな効果はないでしょう。

そもそも、自分はなぜ書いているのかとか、
自分はどんなことに楽しみを見出したのかなとか、
自分の内発的な部分と向き合うとても良い機会になると思います。

文章自体、さすがキャッチコピーなどの世界で戦ってこられた方だなと感服するレベルでおもしろく、
ギャグも至るところに散りばめられています。
笑いながら一気に読めてしまいます。

とってもおすすめ。

 

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起業家の視点で、書評・仕事術・英語の勉強などについて書いています。

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