書評

【書評】クレーム対応「完全撃退」マニュアル(援川聡)

投稿日:2019年1月28日 更新日:


対面・電話・メールまで クレーム対応「完全撃退」マニュアル――100業種・5000件を解決したプロが明かす23の技術(援川聡)

の書評です。 

 

断ることにやりづらさを感じているすべての人におすすめの本です

私は毎日の仕事で、クレーム対応をしているわけではありません。
でも、仕事をするすべての人にとって、断る技術は自分を守るためのスキルとして、
有効なんじゃないかなと予想して、この本を読みました。
結果、その予想は当たっていました。

  • なにかお願いごとをされた際、断ることに罪悪感を覚える人
  • 断ることができないせいで、自分の時間がなくなっている人

などに、とてもおすすめです。

 

クレーム対応には3ステージある

まず、クレーム対応は、大きく分けて3つのステージがあります。
なにかクレームがあった場合、

ステージ1では、謝って親身に対応します。ステージ1では、絶対に反論してはいけません
悪意をもったクレーマーでない限り、最初の5分間で謝って演じきれば、
8割は解決するとのことです。
ですので、まずはじめの5分間は、ただただ謝りましょう。

ステージ2では、謝りながらも、相手の目的や動機を判断する段階に入ります。
クレーム主と30分も話をすれば、だいたい目的に検討はつくとのことです。
謝罪が欲しいのか?返金・返品してほしいのか?
それとも、多額の賠償金を求めているのか?など。

ステージ3では、ついに顧客扱いをやめて、危機管理に入ります。
このステージに入ったら、クレーム主とのコミュニケーションの目的は、
相手に謝罪することや理解してもらうことではなく、
こちらを守ることを最優先に考えます

そして、ステージ3に近づくにつれて、
ギブアップトークをしたり、
できる事とできない事をはっきり伝えるなど、
テクニックが武器になります。

 

ギブアップトーク

ギブアップトークとは、
相手の要求に対して、
私ではどうしようもありません、といった、
ある意味で開き直った姿勢をとることです。
クレーム主にクレームを突きつけられると、
一人でなんとか解決してしまおうとしがちなのですが、
クレーマーはそこに漬け込んできます。

ハッキリと堂々と開き直り、
ギブアップの姿勢をかましましょう

特別待遇や、その場での即答の要求の場合

「今ここで決めろ!」とか、
「今年1年間、タダにしてくれるよね?」
といった、
クレーム主の要求内容が特別待遇やその場での即答の要求には、
「私ひとりでは判断できません」
と、
自分には判断がつきません、というギブアップの意味をこめた発言をします。

「SNSにアップするぞ」と言われた場合

写真や動画をとってTwitterなどのアップロードして、炎上させるぞという脅しです。

これに対しては、
「困りましたね。でもお客様の行動に対して、
私がとやかく言える立場ではありませんから。」
と、
ここでもギブアップの意味をこめます。

相手は、SNSにアップするぞという脅しによって
オロオロする相手の姿を期待しているので、
肩すかしを食らわせることができます。

できる事とできない事をハッキリ伝える

クレーム主の要求に対して、
できる事とできない事を見極め、できない事については、
ハッキリとその旨を伝えましょう。

例えば、電話のクレームで、
「今すぐ決断しろ!!!」
と言われたとしても、
申し訳ございませんが、今は結論を出すことはできませんので、
一度切らせていただきます
私ひとりでは判断できません、大切なことなのでしっかり協議してお返事します。
お急ぎかもしれませんが今すぐというわけにはいきません
といって切ります。

相手の要求が
「土下座しろ!!」
「あの従業員は解雇しろ!!!」
という過剰な要求の場合には、

お詫びはさせていただきますが、クビや土下座などの対応は、私どもはできません
とハッキリ言います。

クレーマーの相手をする時、
こちらに非があったことが心にあるので、
相手に対して全面的に謝罪をしないといけない気にります。
そのせいで、相手の過剰な要求に対しても、対応してしまうことがよくあります。
たとえこちらに非があった場合であっても、
対応できる範囲を答え場合には、できない旨をハッキリ伝えることが大切です。

 

それでも止まない不当な要求への対応

それでもやまない不当な要求には、

 

すみません
 ↓
できかねます
 ↓
できません

 

の3段で否定することを、延々と続けます。

そのうち、相手の心が折れるでしょう。

 

終わりに:クレーム対応の本質は、あらゆる仕事で活きる

今の自分で対応できる事とできない事を見極め、
それを相手に伝える。
もちろん、不快感まで与えないように、
言い方に工夫をする必要はあると思います。
ただ、断ることに対して、罪悪感がなくなりますね。

先日書評を書いた、樺沢紫苑先生の「アウトプット大全」にも、
断る方法について書かれていました。

↓↓↓

【起業家の書評】学びを結果に変えるアウトプット大全(樺沢紫苑)

こちらと組み合わせて、
自分の中にある優先順位に従って迷わずに、
ギブアップトークをすれば良いと思います。

仕事を頼まれた時、
「私も、あなたを手伝いたいんですが、
今日のこの状況では就業中にお手伝いができないかと・・・。」
といった風に。頼まれた私も、ギブアップですよ、と。

うまく断る技術を身につけると、
とても心がラクになりますね。
断っていいんだ!って思えます。

今取り組まないといけない事が多々ある起業家は、
上手に相手を立てつつも、
断っていく技術が必要です。

できる事とできない事を見極めた上での、ギブアップトーク。
とても武器になる気がします。

 

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起業家の視点で、書評・仕事術・英語の勉強などについて書いています。

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